エクスラン®のバンティング(旗)の歴史は、1964年に開催された東京オリンピックで万国旗として採用されたのが始まりでした。
参加国の国旗にはさまざまな色が使われており、正確にその色を表現することが必要です。また開催期間中、炎天下や風雨にさらされても色落ちや破損することは許されません。
つまり、バンティングは優雅な”はためき”以外にも、発色性の良さや耐候堅牢度、強度などが非常に重要となるのです。
当時バンティング素材の主流は、コットンやウール、ナイロンなどでしたが、その中で新素材として登場したのがエクスラン®でした。エクスラン®は東京オリンピック開催の僅か数年前に誕生した日本初のアクリル繊維で、バンティング素材としてもほとんど実績はありませんでした。しかし、万国旗に必要とされる過酷な条件に耐えうる性能は、実は富士山頂での耐久テストでも実証されていました。
そして、エクスラン®を使用した万国旗が東京オリンピック会場を飾ることになったのです。
その後日本で開催された冬季オリンピックや博覧会などでは、必ずと言っていいほどエクスラン®がバンティング素材として採用されてきました。
最近では各家庭で国旗を掲揚する習慣は少なくなりましたが、寺院などの幔幕でも採用され、「バンティング素材と言えばエクスラン®」は今なお続いています。
【オリンピックでの採用】 | 【博覧会での採用】 | 【寺院などでの採用】 |
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1964年 東京夏季オリンピック 1972年 札幌冬季オリンピック 1998年 長野冬季オリンピック |
1970年 日本万国博覧会(大阪) 2005年 日本国際博覧会(愛知) |
2006年 東大寺幔幕 |