高多孔質中空微粒子
タフチックRXB®シリーズ
特長
- 粒子表面から内部にかけて連通した多孔中空形状を形成
- 孔径は約1μm
- 吸油性能は100~300ml/100gの間で制御可能
- かさ密度は中実微粒子と比較して約1/3
安全性データ
- 変異原性試験:陰性
- 残留モノマー:0.1ppm未満
項目 | 一般特性 |
---|---|
化学組成 | ポリメタクリル酸メチル |
表示名称 | メタクリル酸メチルクロスポリマー |
形態 | パウダー/ウェットクラム |
平均粒子径(μm) | 15(調整対応可能) |
空隙率(%) | 70~80 |
屈折率 | 1.49(内部に空気:1.00を含む) |
耐溶剤性 | 一般有機溶剤に不溶 |
重量減少開始温度 | 約260℃ |
- ご使用にあたっては、お客様の用途、使用目的、加工条件等に適合するか十分に検討、確認されますようお願い申し上げます。
- 本資料記載のデータは参考値であり、あらゆる使われ方を想定しいるわけではないので、必ずしも品質規格や安全性を保証するものではありません。
- 本資料の無断複製、転載を禁じます。
吸油メカニズム
粒子種類 | 表面-内部イメージ | 吸油イメージ | 吸着性 | 拡散性 |
---|---|---|---|---|
RXB | ◎ | △ | ||
中実粒子 | × | ○ | ||
従来の 表面多孔粒子 |
○ | ◎ |
RXB ⇒ ピンポイントに素早く吸油、拡散抑制に優れる
吸油性能
【皮下から皮脂が分泌→ファンデーション層に付着したことを想定】
- ガラス板表面に両面テープを貼り付ける
- 表面に粒子をふりかけ、粒子の単層を作る(ファンデーションを想定)
- 半紙を密着させる(皮膚を想定)
- 0.02μLの油をシリンジで滴下(注入)し(皮下からの分泌を想定)、経時での拡散幅(縦mm×横mm)、想定皮膚への残存状態を観察
油種類 | アマニ油 (60mPa・s) 拡散幅:縦mm×横mm |
オレイン酸 (30mPa・s) 拡散幅:縦mm×横mm |
吸油(拡散)特性 | ||
---|---|---|---|---|---|
経時 | 滴下後 | 2分後 | 滴下後 | 2分後 | |
RXB | 1.4×1.4 |
1.2×1.2 |
1.1×1.1 |
1.1×1.1 |
ピンポイントに素早く吸着拡散抑制に優れる ⇒過剰皮脂の吸着に効果 |
中実粒子 | 1.3×1.3 |
1.7×1.8 |
1.2×1.3 |
1.6×1.7 |
表面での拡散が顕著ほぼ吸油しない |
従来の 表面多孔粒子 |
1.3×1.3 |
1.7×1.8 |
1.2×1.3 |
1.7×1.9 |
表面形状由来の拡散中実よりは吸油可能 |
艶消し性能
【評価条件】
- 基材:クリアPETフィルム
- 塗料樹脂:アクリル系
- 膜厚:45μm
- 乾燥:50℃×30分→80℃×30分
- グロス測定:日本電色工業(株)製グロスメーターVG7000
顕微鏡・SEM観察(塗膜表面)
【塗膜条件】
- 基材:クリアPETフィルム
- 塗料樹脂:アクリル系
- 膜厚:45μm
- 粒子添加量:5%to樹脂
倍率 | 中実粒子 | シリカ | RXB |
---|---|---|---|
×500 | |||
×1000 | |||
SEM ×500 |
用途例
- 化粧品原料(吸油、触感改良、ソフトフォーカス性)
- 塗料添加剤(艶消し性)
- 吸水・吸油剤
- 保温、断熱剤
- 吸音剤
- 軽量化剤
- 担持剤